建築に関わる資格は多岐に亘ります。
一般住宅で関わる有名どころでいえば、設計士さんの1・2級建築士、現場監督の施工管理技士、不動産屋さんは宅地建物取引士(いわゆる宅建)などここには書ききれない程の資格があり、幅広い業種の方々が建築に携わっていることがわかります。
そうした資格試験の中でリノベーション協議会が開催する”リノベーションコーディネーター”資格試験を先日受講してきました。
リノベーション協議会は、”リノベーション”をキーワードに建築・不動産業者のみならず住宅設備メーカーや金融・検査機関など建築に関わる幅広い業種の事業者の集まりリノベーションに関する技術や手法などの調査研究や普及活動を行っている団体です。
毎年エントリーしているリノベーションオブザイヤーもこちらの団体が開催するコンテストなのですが、 リノベーションに従事する人が「売って終わり」「つくって終わり」ではなくお施主様の暮らしや地域、社内全体に対応した提案ができるように 既存住宅の流通活性化やリノベーションに携わるのに必要な基礎知識を習得することを目的として昨年からリノベーションコーディネーター資格制度がはじまりました。
実はこちらの資格制度初年の昨年に受講していたのですが見事に撃沈してしまい、今年はリベンジで再受講してきました!
勉強は苦手な方であまり好きではないのですが、資格試験の勉強を通して建築業界の流れを知ることができたり新たに知った知識、これまで知っていた知識を深堀できた事などもあり意外と抵抗もなく、むしろポジティブに試験に向き合えたかなという印象でした。
その中でいくつか興味深い項目があったので簡単にご紹介したいと思います!
□断熱性能について
断熱性能は諸外国でもその重要性に対する認識が高く国の政策で基準や規制を設けてレベルアップを図っています。そんな中で日本の断熱レベルはどの程度だと思いますか??
実は欧米や米国などといった先進国の中では日本の断熱基準は低く後進国の部類に入るそうです。個人的には北欧や欧米は基準が厳しいイメージでしたが逆に日本の基準値が緩い認識が無かったので驚きでした。
2021年以降からは段階的に省エネ性能の義務化や強化が図られるため今後は日本でも断熱基準が厳しく設けられる流れだそうです。
□「一生に一度の買い物」…では無くなっている。
高度経済成長期から2000年頃をピークに新築の住宅需要が高騰してきましたが、2016年に首都圏で新築マンションの供給数を中古マンション供給数が上回ったそうです。
中古の戸建住宅も比例して需要が高まっていると考えられますが、中古住宅を手頃な価格で購入し工事コストを抑えるという目的や新築へのこだわりが無くなってきた客層が増加さていることが背景としてあります。
ライフステージやライフプラン、勤務先や諸事情で複数回の買い替えをする人もいる中で、 住宅は一生に一度ではなく理想の暮らしをつくる重要な要素となります。それを叶えるうえでリノベーションという選択肢が少しずつ選びやすくなってきているのかな。と感じました。
リノベーションコーディネーター資格|リノベーション協議会 (renovation.or.jp)
ちなみに今回の結果は47/50点で合格ボーダーラインは達成しているようだったので 12月中旬の合格発表を待つばかりです。。。
ウエノ